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最終章 タキ43000を16番(HO)で極める? 保安対策車編①

2019年 05月27日 11:06 (月)

意外とバリーエーションが存在するフレームレスタンク車の代表タキ43000。
KATOの16番製品、特に旧製品を加工して初期車、準保安対策車と一味違う仕様を手にして来ました。この2態はタンク体には手を付けず装備品の加工でバリエーションを楽しむ事が出来ましたが、今回制作するタキ43000の最終形態、保安対策車は情勢が異なります。
模型の制作を開始する前に今回は保安対策車タキ43600番台に至る経緯を実車を見ながら、またちょっと趣旨からは逸れますが、それ以降のフレームレスタンク車タキ1000に至るまでの進化を実車の写真とともに見て行こうと思います。
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制作した準保安対策車よりも新しいタイプで、番号的には43486~43499、43519~43599が該当します。
今までのタキ43000が日本オイルターミナル所有車のみでしたが、このロットから日本石油輸送が参入します。両エンドの台枠を同じ長さに揃え、前ロットでは大きな手摺を付けてしのいでいた保安対策を一歩前進した取り組みが行われています。このロットは成田空港へのジェット燃料輸送を目的に発注されましたが、開港が遅れた事により実際の用途には用いられなかった様です。
マイナーチェンジを重ね、安全性の向上を図るも、法改正に伴いとうとう昭和50年にはフレームレスタンク車の製造自体が禁止となってしまい、以後タキ40000、タキ38000に移行する事になりました。
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厳格化された基準の下制作された昭和52年より製造のタキ38000です。
容量を確保する為異径胴のタンク体は踏襲されていますが、容量が36tとタキ35000の後継を担うには少々力不足の感は否めません。姉妹形式で新たに航空燃料用に用意されたタキ40000に至っては43000に比べ3tもの容量減となっています。
国鉄末期の運賃の増加、石油製品の需要減も有り荷主からのクレームは相当なものだったようです。経済性と安全は同居しにくい一例ですね。
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規制緩和された新基準の元に再制作されたタキ43600番台。
先述の様に新基準で造られた石油タンク車達はそれ以前に制作されたものより著しく輸送量の減少を招き、荷主の不満が溜まっていきました。折衝の末、規制緩和が行われる事になり昭和57年から製造されたのが、この43600番台です。
両端の台枠は型鋼を用いた強化型、万が一の乗り上がり脱線時に隣車の連結器がタンク体を突き破らない様、鏡面の円弧を緩くする事で距離を確保、タンク体を太くしたうえで長さを縮めて帳尻をあわせています。取り卸し操作系統もタンク体上部からのを踏襲、転倒時に被害を最小限にする為、強化されたランボードは更に大型化されました。その他細かい破損対策が行われましたが、容量は43t積みを確保する事に成功しています。
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番外編?タキ143645
タキ43600~43434の45両が製造され何とか需給が満たされ生産完了かと思われましたが、保安対策車の最終形態と捉えるのが正しいか、少し判断に困る試作車タキ143645が昭和62年に出現。ステンレス鋼使用の為100000をプラスした付番です。番号を見る限り600番台の増備ですが、台枠は容量確保の為短縮、タンク体も少し細くなり、ランボードは華奢な保安対策以前の形態に近いものになっています。因みにステンレスタンク体を用いた理由は、積荷の油種を変更する際、洗浄効率を高める為と言われていますが、その後の増備に繋がっていない所を見ると費用対効果は薄かったのでしょうね。
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タキ243000番台
時は平成、老朽化した汎用石油タンク車の置き換え用として増備されました。番号自体は先の143645の続番で頭に2を付けた243646が一番最初になります。耐候性高張力鋼を用い、タンク体を更に太くする事で容量を44tに引き上げる事に成功。順調に増備され途中ブレーキシステムの変更等行いながら平成5年まで作られました。
この番台を最後にタキ43000の増備は終了となります。
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航空燃料輸送用タキ1000。
タキ1000はそれまでのタンカートレインの最高速度が75㎞だったものを、東京近郊の旅客列車を邪魔しない為に95㎞に引き上げる目的で作られています。新形式のFT21台車でそれを実現し、小径車輪の採用で車高を下げ、その分タンク体を太くし容量も45t積みを実現しました。平成5年から制作が開始され、現在も増備が続いています。
保有会社は日本石油輸送が主で、青く塗られた日本オイルターミナル所属車も相当数存在します。
平成22年からは老朽車を騙し騙し使っている印象だった横田基地向け航空燃料輸送も、新製のタキ1000に置き換えられました。

保安対策車の流れをご案内しましたが、長々とお付き合い有難うございました。やはり模型を作る上で実車を知るというのは大切だと思います故。
次回からは43600番台を作る上で、種車と実車を見比べて加工の方針を立てたいと思います。
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